事例報告2「安納いも」 #2
報告者 種子島秀洲 鹿児島県西之表市副市長
平成20年度「食と農林水産業の地域ブランド協議会」総会等開催結果の報告
日本一甘いサツマイモ「安納いも」
安納いもは、西之表市の安納地区に由来しています。そこに県の農業試験場があり、島の在来種から育種栽培をして研究を重ねて開発されました。このため、安納いもと名乗っています。
ところで、種子島ではサツマイモのことをカライモと言います。種子島には「日本甘薯栽培初地之碑」があります。今の沖縄は昔は琉球という独立国でしたが、琉球王から時の当主の種子島久基にカライモが送られ、美味しかったので、これを栽培しなさいということで、大瀬休左衛門という研究家に依頼しました。
この人が2年かけて今の栽培法を開発しました。当時の苦労話として、サツマイモはアサガオみたいな白い花が咲くのですが、この花から実がなると考えて待ったのですが、なかなかとれなかったという話が残っています。
そういうわけで、種子島にはいもの種類がたくさんあり、子供のころにはすごく甘いいももありました。これだけ豊富ないもの種類があったことで育種にも成功したのではないかと思います。
安納地区は太平洋に面しており、潮風がよく吹くことから、土地にミネラル分が非常に多いと言われています。そのために美味しいいもが育つのだと思います。
安納いもは、日本一甘いサツマイモと言われています。また、加熱するとねっとりした食感となり、焼いても蒸しても美味しいのが特徴です。品種は2種類あり、皮の色が赤い「安納紅」と白い「安納こがね」があります。
全国に知られる契機となったのは、白ハト食品という、サツマイモの菓子を作る食品メーカーの方が、8年前ぐらいに種子島に来て、安納いもに関心を持ち、その売り方を研究されました。安納いもを厳選し、焼き芋にして「甘蜜安納」と命名して、銀座三越で1本1000円で販売したのがきっかけで、マスコミに取り上げられました。
焼き芋は、関東はホクホクが良いと言われますが、関西はしっとりが好まれます。しっとりした安納いもが関東で売れるということは、一つの壁を破ったと考えています。
植えつけから収穫まで、約5~6カ月かけて栽培しています。安納いもは、姿形はもちろん、甘さがお客さんにアピールするセールスポイントです。そういう視点で今後も研究していく必要があると思います。サツマイモで最も著名なブランドは「なると金時」だと思いますが、現地の方々の努力を聞くと、大変な努力をしていると思います。そういうことも種子島の生産者と共有しながら進めていきたいと思います。




