農事組合法人紫草の里営農組合(大分県竹田市)
紫草(ムラサキ)とは?
紫草は万葉集に多く登場する植物で、根を紫根と呼び、紫色の染料として利用されていました。紫根で染める技法を紫根染めといいます。かつて人々は紫色を高貴な色として尊重し、紫色を得るために紫草を大切に育てていました。しかし、化学染料の登場で栽培が廃れ、自生地の環境変化や開発、そして自生の採取などで激減しており、今では「幻の花」とも呼ばれています。
レッドデータブックでは絶滅危種(絶滅危惧ⅠB)に指定され、植物として非常に脆弱なため、栽培は極めて難しい状況です。
紫草の復興から地域と農業の再生へ
7,8世紀頃の直入郡三宅郷(竹田市)では紫草が栽培され、紫根は太宰府を経由して朝廷へ納められていました(「豊後国正税帳」)。この史実に着目した人々の呼びかけにより、市内の有志と志土知地区で、竹田~太宰府~奈良を結ぶ「古代紫草の道」を再現しようと、取り組みが始まりました。
志土知地区は豊後国正税帳に記されている紫草の栽培地「直入郡三宅郷」にあり、古い時代の地名の表記は「紫土知」であり「紫八幡社」もあります。
平成12年に志土知に紫草を植え付け、そして、この地で育った紫根を用いて京都の染織家吉岡幸雄氏が法衣を染め、平成14年の東大寺大仏開眼1250年祭で東大寺橋本管長が法衣を纏い法要が行われました。
紫草復興の活動の中で地域の人々の結びつきが強まり、やがて地域の活性化には欠かせない存在となり、高齢化や担い手不足が進む中で「農事組合法人紫草の里営農組合」を興し地域営農体制確立とともに本格的な紫草復興を目指しています。
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