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ごっくん馬路村(ゆずジュース) (高知県)

取組主体

JA馬路村

取組の概要

1960年代、現金収入を求めてゆず栽培を開始。その後、生産の増加とともにゆず果汁が売れ残り、林業収入も減少するなど、新たな展開が必要となったことから、都市に市場を求めた。その結果、人との出会いや田舎を売るマーケティング手法の導入によって、村に大きな変化が生まれることとなった。

【ブランド化のきっかけ】

●1960年代、耕地の少ない馬路村でゆず栽培に取り組み、青果の販売などを模索する中で、生産者の間から、きれいなゆずの青果を栽培、販売するよりも、ゆず酢の原料となるゆず生産を求める動きが生じた。そのため、ゆず酢等の加工品の開発、販売に生き残りを賭けることとし、農協職員が中心となって、20年に及ぶ商品開発とマーケティング活動が始まった。

【生産体制の整備と商品開発】

●商品開発と施設整備に難航するものの、人のネットワークと組織の理解に支 えられて取組が進展。

農協職員が中心となって取組を進める中で、何もノウハウがないところから、沢山の商品開発を行ってきた。これらの取組みには、人のネットワークが重要であり、経営が軌道に乗り始めてからの施設整備等においても、農協の組織としての理解が得られたことが取組を進展させる大きな力となった。

【マーケティング】

 

他の商品と差別化を図るため、「商品とともに、村を売る」ポイントことに取り組む。

ゆずの加工品を開発するたびにデザインを発注していたが、物づくりとマーケティングは連動したものでなくてはならないと、民間のデザイン研究所からアドバイスを受けた。そのため、ゆずの販売が振るわなかった1980年代、他の商品と差別化を図るため、「商品とともに、村を売る」ことに取り組み始めた。1988年には、「東京に村が欠乏している」というポスターからヒントを得て、新商品であるゆずのジュースに初めて村名を付けて「ごっくん馬路村」として販売を開始。当時は遠回りなマーケティングだと思いながらの取組であったが、長く続ける事で村に変化が起き始めた。

また、安全なものを売る、という今日では当たり前のことも1980年代にはまだ目新しかったため、農家がゆずの農薬の防除をしなかったことを逆手にとって、「無農薬」を売りの1つとし、他の商品との差別化を図った。今日では本格的な有機栽培に取り組んでおり、ゆず農家だけに留まらない地域全体の取組としている。

●村のコンセプトは「ゆっくりした田舎」。

「のんびり」や「ゆっくり」が都市の人の求める田舎のイメージ。東京や大阪に何年も売り込みに行って、都市に住む人の田舎に対する思いをそのように感じるようになった。そこで、顧客に送るダイレクト・メールで、


商品の情報とともに田舎のゆっくりとした贅沢な時間などを情報として発信ポイントし続けた。

●農協が行う直接販売が中心。

1960年代頃、県内市場は他の産地との競争が厳しい上に、マーケット規模が小さかった。そこで、東京や大阪に出向き、物産展を中心に販売を実施。市場開拓のために年間80~100日間、物産展で直接販売を行うことを何年も継続した。その後、ダイレクト販売に力を入れるようになった。口コミやギフト商品が売れることで知名度が全国に広がり、今日では市場を経由する流通でも一部商品が取り扱われるようになっている。

●テレビCMでエリアマーケティングを実施。

「ごっくん馬路村」を発売した翌年の1989年、高知県内での売り上げの向上を図るため、デザイン事務所の提案を受けてテレビCMを実施。これによって知名度が大きく向上。当時、県内では1店舗も販売店がなかったが、知名度が向上してからは商談が次々に入り、取引先が県内全域に広がることとなった。

●消費者との関係の強化を重視。

2000年頃から広報担当の職員を採用し、「月刊ゆずの風新聞」を発行。季節に合わせた村民の生活の様子、ゆずの栽培状況、村のイベント等を掲載している。

【知的財産権の活用】

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  • 特許権を出願中。(新しい柑橘系果汁の搾汁方法及び搾汁装置等。)
  • 商標権を取得。(1992年、「ごっくん馬路村」、1997年、「ぱっと馬路村」、2001年、「ミス馬路村」等。)

取組の成果

  • ゆずの生産量が、1975年の95tから、2006年の700tに増加。
  • ゆずの売上げが、1976年の約3千万円(当時は原料出荷のみ)から、2006年の33億4千万円(ゆず関連の加工品を含む)に増加。
    そのうち、ゆず加工品の売上高は、1994年の12億円から、2006年の33億円に増加。
  • 1980年に市場開拓を始め、ゆず加工工場が村最大の雇用の場となった。その結果、ゆず加工工場の従業員数が、当初の2人から、2006年の72名に増加。
  • 観光客が1993年の5万人から、1996年の8万人に増加。(その後は横ばいで推移。)
    なお、現在、視察は年間300団体以上。

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