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島原のそうめん(長崎県)

取組主体

(株)素兵衛屋

取組の概要

昔からそうめんの主要な産地だったが、島原産の名称では小売販売を行っていなかった。ところが、2002年に出荷先で産地の偽装表示問題が生じ、出荷量が激減したため、地元の名称を前面に出して販売することを決意。さらに、2003年には地元の業者が集まって新しく(株)素兵衛屋を設立し、統一ブランドによる販売を行うことで、そうめんの産地としてさらに知名度を向上させた。

【ブランド化のきっかけ】

●出荷先で産地の偽装表示問題が発生。それを契機に、産地としての自立を模 索。

2002年までは生産量の7~8割を三輪そうめんに出荷していたが、同年に三輪そうめんの一部の業者が正しい産地表示をせずに販売していたことが判明し、三輪そうめんの売れ行きが大きく低下。その影響を受けて島原そうめんの出荷量も大幅に減少した(約20%減)ため、自らのブランドで販売拡大を図り、下請け産地からの脱却を図る動きが生まれた。

●県の支援を得るために、産地が一体化。

偽装表示問題の際、複数の町にまたがるそうめん産地のうち、中心的な町の役場と業界団体が対策会議を開催。減少した売上げを回復させるとともに、将来的にも販売量を安定させるため、自主ブランドで販売することにした。そのためには大々的なプロモーション活動が必要との判断から、長崎県に支援を要請。その際、県から、支援の受け皿となる統一的な業界組織と、統一されたブランドの確立が不可欠との考えが示されたことから、受け皿となる組織づくりに着手。こうして、2003年、産地の約3分の1の業者が参画する新会社((株)素兵衛屋)が設立された。

【商品開発、生産体制の整備】

●商品開発のコンセプトは「おいしさの追及」と「匠の技による手作り」。

何よりもおいしさを重視し、2004年、さらにそうめんをおいしくする新しい製法「高度熟成法」を開発。2004年以降、


高度熟成法を習得した熟練職人を「スーパー匠」と名づけ、各工場に派遣して直接指導ポイントすることで技術を伝達している。

【品質の管理】

●ブランドイメージの向上のために、品質を均一化させることを重視。

品質管理を徹底し、全量金属探知機による異物混入検査、形状・色の目視検査を実施している。

【マーケティング】

販売会社である(株)素兵衛屋と製造業者である参画業者が役割を明確に分担。ポイント

(株)素兵衛屋は、販売会社として、高品質化による商品の差別化とブランド知名度の向上、新規需要分野の開拓を実施。製造は、出資して株主になった製麺業者が委託を受けて行っている。

なお、取得した商標権は、(株)素兵衛屋が出荷する製品にのみ使用している。

●県の支援を受けて大規模なPRを実施。

長崎県から助成を受け、首都圏と関西圏でテレビ広告等を実施した。その結果、知名度が大幅に向上した。

【知的財産権の活用】

  • 商標権を取得。(2003年、「手延素麺島原」。2004年、「高度熟成法」)

取組の成果

  • 販売額が、(株)素兵衛屋の設立前に比べて10%から50%上昇。
  • (株)素兵衛屋の設立によって、新たに30人の雇用を創出。
  • (株)素兵衛屋の売上げが増加。
    (2003年度の3億5,000万円から、2005年度には8億円に。)
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